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イラストレーター:柏葉ユカのブログです。
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「思い出おばさん」という危機

2017/08/28 18:48
一応クリエイティブ系の仕事をしている人間にとって、時代の流れを
読む、まではいかなくとも掴むことは大事な事の一つです。

それでも年齢を経るにつれついつい自分の青春時代のコンテンツの
話をして盛り上がってしまう事が必然的に増えました。
そんな中、現在進行形のコンテンツについていけず思い出話に終始する
「思い出おじさん」「思い出おばさん」が同年代にどんどん出現
し始めています。

その現象をアニメ「サウスパーク」はメンバーベリーの虜になる
人々としておちょくっていました。本当に嫌味なアニメですね。

メンバーベリーは「あれ覚えてる?」「覚えてるよ!」って話を終始
やってるベリーの事です。なんのこっちゃですね。

※参考動画
https://youtu.be/ndI9vkgw_1Y

最近のバブル文化のリバイバルやスターウォーズやエイリアンの
リブートものや名作少女漫画「ポーの一族」の続編発表もすべて
メンバーベリーの仕業なのです。
そしてその手のリバイバルものを喜んで消費している
自分がいるのも事実なのです。このまま思い出おばさんの一員
となってゾンビのように思い出コンテンツを求めて街を
さまようのかな、と自分でも思っていました。


そんな最中、ひょんなことからはまった最新のコンテンツが出現
しました。
それはヤングジャンプで連載されている「ゴールデンカムイ」です。
私がメジャー誌で現在進行中のコミックの単行本を追いかけて買う
のは実に10年以上ぶりです。

それまではコミックエッセイ系の実録物を読む位でもう漫画は卒業
かな…なんて大人ぶってました。もう子供騙しの読み物は私には
通用しないぞ、位タカをくくっていました。


しかし日本のマンガ界はそういう冷めた大人の頬を叩くような
コンテンツを繰り出してくるものなのですね。
「ゴールデンカムイ」舞台は明治末期の北海道、日露戦争帰りの
元兵士の杉元と、アイヌの少女アシリパがアイヌの隠し埋蔵金を
求め北海道の大地を旅する冒険物語?です。
物語の骨格は「ドラゴンクエスト」なのですが、北海道の大地
で、自然環境にどのように対処し、上手く利用するか、食料調達
をどうするか、どのように調理するか等の現実的なサバイバルの
方法が丹念に描かれているので大人も納得という訳です。

それでいて明治期の北海道という舞台設定はファンタジーの
入り込む余地があり、リアリティーラインが絶妙なのです。

作者の野田サトル先生は、ご自身の絵柄は今風ではないという
見解のようです。
ですが私にはそこが気に入ったポイントでもあります。近頃の
漫画は女の子キャラは萌え系、男性キャラはビジュアル系が
主流なんですけどそれが好みでなかったのが私のマンガ離れの
一因でもあります。

しかし野田先生の描くキャラクターはどれも人間くささがあり
男性キャラの造形に女性読者へのわざとらしい媚びは見受け
られません。
女性キャラには男性向け漫画にありがちなステレオタイプな
理想が投影されてないのも読み心地がいいのです。
この辺のジェンダーレスな感じは「進撃の巨人」同様に今風だなと
思います。

多分この作者は完成されきった出来過ぎた人間には興味ないのだと
思います。だからキャラクターの描き分けもきちんとできていて、
それぞれ個性が出ています。
例えると黒澤時代劇の雰囲気に近いものがありますね。
実際映画がお好きとの事で、演出も映画的だし、色んな映画の
オマージュがちりばめられているのでそれを見つけるのも面白いです。

その中に北海道出身の人独特のドライなギャグを入れこんでます。
この作者は
「カッコいいことはかっこ悪い」という事を解っている人だと思います。

という訳で危うい所で思い出おばさんを回避する事ができました。
これからも心はエバーグリーンで色んな事に興味を持ち続け
たいと思います。どんな出会いがあるか解らないものです。



ゴールデンカムイ 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
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2015-02-19
野田サトル

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因みに私の推しキャラは東北から来たマタギ、谷垣です。
作中ではお色気キャラとして活躍しており、このほどヤンジャンの
グラビア出演も果たしました。(※男です)
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昔取った杵柄

2017/07/16 22:00
イラストのお仕事ではないのですが、本日から開催された
「ドラゴンクエストミュージアムセレクションズ淡路島・洲本」の
「堀井雄二展」の展示物のドット絵に協力させていただきました。

実は過去、ゲーム会社で2Dのドット絵で格闘ゲームを作るお仕事
をしていたので今回はその経験を買われる形となりました。

私もファミコン、スーファミでドラクエに親しんだ世代ですし、
ゲームクリエイターとしての堀井雄二さんにはリスペクトの念が
ありますので今回のお仕事は楽しくやらせていただきました。

残念ながら私自身は淡路島は遠方のため直接展示を見に行くことはできないのですが
お近くのドラクエファンの方はぜひこの夏休み、洲本にお出かけになられては
いかがでしょうか。


東京二期会様のトップイラストも更新されております。
テーマはオペレッタ「こうもり」です。色彩構成に四苦八苦しました。
http://www.nikikai.net/index1.html
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多肉植物

2017/05/08 19:23
画像

ゴールデンウイーク中に、伸び放題だったのを剪定して
植え替えをしました。

今回はかなり間引きました。多肉の水子が賽の河原で
石を積む…そういった死後の世界をガイコツ人形で表現して
いるわけではないです。
単に私がドクロモチーフが好きなだけです。

しかしこのガイコツ人形はどういう経緯で入手したのかさっぱり
記憶にございません。
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習作

2017/03/26 22:29
画像
ミヒャエル・ハネケの「白いリボン」
この作品をモチーフに描いてみました。
子供の顔はあえて可愛く描かないようにしてみました。
ちなみに全然人にお勧めできる映画ではありません。

学校の教室で、牧師の長女が生徒たちに
神学の授業が始まるから静かにして!と
叫んでいるところに父親である牧師が入って来て
一番騒いでいるのはお前だ、と吊し上げられる
場面は理不尽極まりないですが、容量の悪い
長子には身に覚えのあるエピソードだと思いました。

一方末っ子の男の子は父親に媚びを売って
上手く取り入って要領かましなのもあるあるです。

昨今、日本人の自己肯定感の低さが問題視
されていますがこの作品で描かれる第一次大戦
前夜のドイツから世界に波及した子供の教育法の影響が
未だに引きずられ、実践されてもいるのだなぁと思います。

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明けましておめでとうございます。

2017/01/12 23:43
明けましておめでとうございます、今年もよろしくお願いいたします。
画像


二期会のトップイラストも更新されております。
オペラ「ばらの騎士」のイラストです。童話の挿絵のような雰囲気
を出そうと作成しました。
http://www.nikikai.net/index1.html

昨年最後にスクリーンで観た「この世界の片隅に」が2016年観た
映画の中で私のベストワンの映画になりましたが、公開館数
も今年に入ってから増え、キネマ旬報ベスト・テン1位に選ばれ、
良い映画が正当に評価されてはうれしい限りです。

片渕須直監督は作風としては宮崎駿より高畑勲寄りの作風だとは
思いますが、中々言葉で説明しずらい独特の作家性を持っている監督
だと思います。


かつて「となりのトトロ」と「火垂るの墓」をガラガラの映画館で観た
記憶があります。まだアニメファン以外で知名度の低かった、
高畑&宮崎両人の2本同時上映は作品と作品が完全に
引き裂かれていて、「トトロ」の後に「火垂る」の順で観てしまった
ためテンションがダダ下がりになったのは今となっては強烈な
思い出でです。勿論当時知名度の無い宮崎作品の話を
学校で話せる相手もいませんでした。

片渕監督の「この世界の片隅に」と前作「マイマイ新子と千年の魔法」
は「トトロ」と「火垂る」のハイブリッドのような作風です。

「この世界」は呑気な日常と戦争の非日常性が同列に描かれ、
「マイマイ新子」は子供のファンタジーと大人の現実が同時に描かれます。

私はその二作品が「トトロ」と「火垂る」の引き裂かれを統合した
ことに驚きました。

昭和30年代の子供の日常を描いた「マイマイ新子」は
一日が長く感じ次々と展開していく様子や、大人の込み入った話の内容が
ぼんやりとしか聞こえなかったり、今日の続きの明日が永遠に続く
ような感覚は、まさに子供の頃の感覚で、それが巧みにに表現されて
います。
「トトロ」の完全に子供のファンタジーに埋没した純粋性はあくまで
理想の子供像ですが、本当は「マイマイ新子」のように大人の事情や汚さも
うっすら認識しているのが子供の現実感覚ではないでしょうか。


そして「この世界の片隅に」は戦時中の話ですが、戦時中を生きたことの
ない私でも当時の人々、私の祖父母世代の感覚を肌で感じることの
できるのが面白いところです。
戦争映画は往々にして主人公を被害者として描きがちですが、この映画
はあまり被害者意識を感じません。それよりも今日、明日の生活運営
をどうするかが優先されます。
そもそもそのスタンスはこうの史代の原作にも流れていて、
主人公すずの嫁としての勤めに対する葛藤も映画より深く描かれており、
ぼーっとしているイノセントな主人公ではない事もわかります。

現代の私達にも通じる普遍的な感覚が描かれているのがこの作品が
評価される大きな要素であると思います。

ともかく片渕監督の作品は感覚がキモなので、まぁ観てみてください
としか言いようがありません。そして観た後で、見る前と違う感覚に
つつまれる映画というのは間違いなくいい作品であり、映画鑑賞の
意義もそこにあると思います。



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劇場版サウスパークと母親の内在化

2016/09/28 23:17
半期に一度の更新です!本当は昨年度の仕事をギャラリーにアップすべき
ところなんですけどそこまでの暇はないので、かなり久々に映画の話でも
してお茶を濁そうかと思います。

私が好きな映画の5本の指に入れるのが「劇場版サウスパーク」です。
この話をするとき、大体はまずサウスパークとはなんぞや、
という前置きをせねばなりません。

手短にご説明すると、アメリカのTVで今も放送されているコメディアニメで
、過激なジョークや下ネタ、社会風刺が特徴なのですが裏腹に絵は一見
切り絵調の可愛らしい、毒入り糖衣錠のようなアニメです。

スタン、カイル、カートマン、ケニー4人の小学生の少年を中心に大体
一話完結でサウスパークというコロラド州の田舎町を舞台に物語が
展開します。

劇場版もそのスタンスは変わりませんがテレビ版で入る放送禁止用語
(Fワード)にかかるピー音が解禁されておりレイティングがR15指定に
なっています。

劇場版では主役の4人の少年がテレンス&フィリップという二人組カナダ人
コメディアンのR15指定映画をホームレスにチケットを買わせて鑑賞する、
というメタ構造な始まり方をします。

映画の影響により小学校で下品な言葉(Fワード)が大流行し、
大問題になります。これに激怒したカイルの母親は「子供たちに悪影響を
及ぼした元凶はカナダ人コメディアンである。」とし、カナダに宣戦布告、
アメリカとカナダの全面戦争に突入します。子供たちは戦争を止めるために
画策しだします…

と、ここまで説明すると「貴様何を言ってるんだ」とツッコミの声が聞こえて
くるのですが本当にそうなので詳しくは映画を観てください。



私はこの対カナダとの戦争を先導するカイルの母親を「カイルのオカン」
と愛をこめて呼んでいます。そして日常のコミュニケーションのなかで
「お前はカイルのオカンか!」などと心の中でツッコミを入れて
心の平穏を保っています。

そう、カイルのオカンとは心の中で自分や他者にダメ出しをする、
内在化した母親そのものなのです。

ところでサウスパークは見たことなくても「ジョジョの奇妙な冒険」という
漫画を読んだことがある方はまだいらっしゃるのではないでしょうか。
スタンドという守護霊みたいなのが出てきて戦うアレです。

私はもう中年といって差し支えない大人であるにも関わらず、やたら
ダメ出ししてくる男性に遭遇します。
「女性はそういう事はしてはいけない」
「女性はこうあるべき、なのに君は…」
そういう男性と対峙するとき、私は相手のスタンドが見えるのです。
それが「カイルのオカン」そうです、その男性の母親です!

「こうあるべき」「○○してはいけない」というのは当人の価値観とか
物の捉え方というより、実はその本人の親、特に母親の呪いであり、
まだ幼い子供の頃、心の柔い頃に知らず知らずに植え付けられたもの
です。
私をダメ出しする男性は私をコントロールしようとしながら実は無意識に、
母親にコントロールされているわけです。

そしてほとんどの男性がこの事には気がついていないし、指摘したところで
まず認めないでしょう。
母親の呪いに支配されている女性の場合、大体明らかにメンタルが病んで
います。それゆえ自分を問題視しやすく、その分、解決にも向かいやすいです。
ですが男性の場合、今の日本社会はまだまだ男性優位の社会で悩まずに済む
環境なので麻痺状態で病みを実感するまで中々いきません。そういう意味では
男性の方が重篤とも言えます。


そして母親を内在化させたままの男性はメンヘラの女性にくっつい
てダメ出しすることで親に空けられた心の穴を埋めようとします。
本来対決し、憎むべきは自分を支配する内在化した母親なのですが、
それが出来ないので身近にいる女性を憎むのです。
メンヘラの女性はダメな自分を変えてほしいのでダメ出しする男性を
頼もしいと思うようですが、それは内在化した母親の代理を相手に再現させる
だけなので、苦しいばかりで最終的には相手を憎む事になります。


しかし悪いのは相手でも自分でもありません。
心の中で一番、大事な人は自分でも目の前の相手でもなくお母さん、
という事態に陥っているのが問題です。内在化した母親を自分の心から
追い出す必要があります。


アメリカは文化的に子供に早く独り立ちを促す国です。サウスパークの
子供たちは自由な発想で時に相手を欺くような卑怯な手段を使ったり
しながらも、戦争を先導する親たちに立ち向かっていきます。
そして皮肉にも親たちが最も忌み嫌い子供たちに禁止していたものが
世界を救う事になります。

親や学校が「○○してはいけない」「○○すべき」といったものは彼らなりの
子供の幸せを願っての事でした。しかし、親の庇護下にあった時代から
大人になった自分の時代になると常識も社会状況も価値観も変化し、
子供の頃に植え付けられた親の観念は使い物にならなくなります。
長い人生、時と場合によっては殻を破る必要も出てきます。
タブーが自由な発想を制限し、問題解決の選択肢を狭める原因になって
人生が行き詰る事もあります。


親の人生経験ではなく自分の人生経験から得た直感を磨き、
それに基づいて行動し、その結果は自分で責任を負う、それが自立です。
「○○が悪い」というのはカイルのオカンが「カナダが悪い」といってるのと同じ
で、お互いを傷つけるだけであんまり幸せな考え方ではないですね。

そういった事を深い理知に基づいた、最低の下ネタギャグとブラックユーモアで
語ってくれるのがこの映画です。
親が内在化しちゃってる人こそサウスパークの悪ガキの一員になって
生き生きとした子供時代を疑似体験する事をお勧めします。
映画の中では何をしても自由ですから。


サウスパーク 無修正映画版 [DVD]
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心の穴やスタンドに関してはこの本も参考にさせていただいてます。

すべてはモテるためである (文庫ぎんが堂)
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二村 ヒトシ

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なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか (文庫ぎんが堂)
イースト・プレス
二村ヒトシ

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明けましておめでとうございます。

2016/01/20 16:06
明けましておめでとうございます。
本年も何卒よろしくお願いいたします。

ついに一年一度レベルの更新頻度に…

今年の年賀状は2016年宇宙の旅になりました。
モノリスを描くのがラクチンでした。
画像


東京二期会さんのトップページイラストも更新されております。
今回のは特に力が入ってます。

ブログはさぼりがちですが、仕事はやってますのでご安心を〜。
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